パイロット・C2PA審査中 · 韓国2027.03 · 日本2027.06 · 模範法は韓国法
著作権 C-2026-036487 · 特許出願 10-2026-0100026(未登録)
第3章出どころを守る5層の印
1つの技術だけでは、かんたんに壊れてしまいます。この章では、このサイトが使う5つの層(XMSE)を1つずつ見て、コンテンツの種類ごとにどんな道具を使うのかを、表にまとめます。
- 5層の名前と順番、それぞれの役割がわかります。
- ハッシュ(ぴったり一致を見る指紋)と、フィンガープリント(似ているかを見る指紋)の違いがわかります。
- 画像・動画・音源・文書で、使う道具が違う理由がわかります。
やさしく理解する
ファイルが SNS・メッセンジャー・ウェブを通ると、メタデータ(ファイルの中の付属情報)が消えたり、再圧縮や切り抜きが起きたりします。そうなると、C2PA の記録だけでは、出どころを守りにくくなります。
① 見えない印(不可視ウォーターマーク):目や耳ではわからない信号を、絵や音の中に埋め込みます。画像と動画には VideoSeal、音楽には AudioSeal を使います(どちらも MIT ライセンス)。
② 痕跡マーク(フォレンジックマーク):ファイルに手を加えた痕跡を探すための印です。Sigil(Apache-2.0)を使い、Pixseal が補助の役割をします。特定の人物を名指しする根拠としては使いません。
③ 似た指紋(フィンガープリント):第2章のハッシュが「ぴったり一致を見る指紋」なら、フィンガープリントは「似ているかを見る指紋」です。大きさが少し変わっても似た値が出るので、あとで見つけ直せます。画像には PDQ(MIT)と imagehash(BSD-2)を使います。動画用の vPDQ は準備中です。
④ C2PA 証明書:だれが、いつ、どの道具で作ったのかを書いて、署名します。第4章でくわしく学びます。⑤ 記録保管:発行の記録を、許可された人だけが使える帳簿(閉じたハッシュチェーン)に、順番につなげて保管します。
画像・動画・音源・文書は、信号の構造が違うので、使う道具も違います。また、商用利用できるオープンソース(MIT・Apache・BSD など)だけを選び、研究専用(research_only)の資産は外します。このライセンスの確認も、大切な仕事です。
正直にお伝えしておくことがあります。体験ページの一部のステップは、実際のエンジンではなく、まねたもの(シミュレーション)です。各層が加工にどれだけ耐えるかをまとめた公開の測定資料も、まだ足りません。そのため、このコースで自分で実験してみます。
図で見る
- 見えない印不可視ウォーターマーク
- 痕跡マークフォレンジックマーク
- 似た指紋フィンガープリント
- C2PA 証明書記録+署名
- 記録保管閉じたハッシュチェーン
実際にやってみる
- 見えない印、似た指紋、痕跡マークのページを、順番に開きます。ページごとに、「使う道具」「ライセンス」「測定の状態」を探して書き留めます。こう見えれば成功 ページごとに、道具の名前(例:VideoSeal、PDQ、Sigil)とライセンスが見えます。
- 「適合性」ページで、ファイル形式ごとのカードを見ます。画像・動画・音源・文書のうち、どの形式に C2PA 証明書を付けてみたのかを、数えます。こう見えれば成功 PNG・JPEG などの画像、MP3・WAV などの音源、PDF などの文書のカードが見えます。適合性ページを開くログインが必要
- 比較表を作ります。横の行は画像・動画・音源・文書、縦の列は5層です。マスごとに道具の名前を書きます。見つからなければ「見つからない」、準備中なら「準備中」と書きます。こう見えれば成功 4行×5列の表が埋まり、空欄がなく、「道具の名前/準備中/見つからない」のどれかが入っています。ログイン不要
できたかどうか確かめる
- 5層を、順番に言えますか。
- ハッシュとフィンガープリントの違いを、1文で言えますか。
- コンテンツの種類別の比較表を、空欄なく埋めましたか。
まちがえやすいこと
- よくある誤解印をたくさん押すほど、その写真は本物だということです。実際には層が多いと、出どころの情報が残りやすくなるだけです。内容が事実かどうかとは、別の話です。
- よくある誤解ハッシュとフィンガープリントは、同じものです。実際にはハッシュは、1文字違うだけでまったく変わる、ぴったり一致を見る指紋です。フィンガープリントは、少し変わっても似たまま残る、似ているかを見る指紋です。
- よくある誤解オープンソースなら、どれでも商用サービスに使えます。実際にはライセンスごとに条件が違います。研究専用の資産は商用サービスに使えないので、外します。
確認クイズ
問題 15層を、順番に言ってみましょう。答えを見る答えを閉じる
見えない印(ウォーターマーク)、痕跡マーク(フォレンジックマーク)、似た指紋(フィンガープリント)、C2PA 証明書、記録保管(閉じたハッシュチェーン)の順です。問題 2写真の大きさを、少し小さくしました。ハッシュとフィンガープリントのうち、似たまま残るのはどちらですか。答えを見る答えを閉じる
フィンガープリントです。ハッシュはまったく変わりますが、フィンガープリントは「似ているかを見る指紋」なので、似た値が出ます。問題 3なぜ、コンテンツの種類ごとに違う道具を使うのでしょうか。答えを見る答えを閉じる
画像・動画・音源・文書は信号の構造が違い、1つの道具ですべてを同じ品質で扱うのは難しいからです。
用語のまとめ
- 不可視ウォーターマークinvisible watermark
- 目や耳ではわからないように、コンテンツの中に埋め込む信号です。
- フォレンジックマークforensic mark
- ファイルに手を加えた痕跡を探すための印です。
- フィンガープリントfingerprint
- 少し変わっても、似たまま残る指紋です。
- モダリティmodality
- コンテンツの種類のことです。画像・動画・音源・文書が、それぞれ1つのモダリティです。
- ライセンスlicense
- ソフトウェアを使える条件です。商用で使ってよいかどうかが大切です。
実習記録シート
- 実習日
- 記入者
- メンター確認
- 5層の名前と役割(1行ずつ)
- コンテンツの種類別・来歴証明方式の比較表(4行×5列)
- ライセンスの都合で外した道具と、その理由
- 「準備中」や「見つからない」のまま残ったマス
- メンターの確認コメント